「人間の集中力」でGoogle検索をすると、「現代人の集中力は金魚以下!」「集中力は8秒しか続かない」といったキャッチーな表現が目を引きます。
参考:ダイヤモンド・オンライン
しかし、こうした情報は本当に信頼できるのでしょうか?当メディアでは「集中力は15分続く」といった情報も紹介していますが、果たして正しいのはどちらなのでしょうか。
結論から言うと、「金魚以下」や「8秒説」は信頼できる根拠のない都市伝説とされています。
それでは以下の2つの説について、根拠や信頼性を検証していきましょう。
- 【8秒説】集中力は8秒しか続かず金魚以下
- 【15分説】集中力は15分続く
【検証】情報の出典と真偽
8秒説(金魚以下説)
この説の出典としてよく引用されるのが、ダイヤモンド・オンラインに掲載された「マイクロソフトの研究」という情報です。
「正解はなんと8秒。金魚よりも短いのだ。このデータは、米マイクロソフトのカナダの研究チームが2015年に発表したものだ。」
しかし、この研究の原典を探しても詳細な実験方法や論文が見つからず、信頼性が疑問視されています。
さらにBBCは、情報の出所が不明瞭であると指摘し、「集中力8秒説」に対して懐疑的な姿勢を示しています。
金魚の集中力についても、そもそも科学的根拠がなく、ネット上で16年以上前から存在する都市伝説という指摘もあります。
結論:StudyGeekでは「8秒説」は都市伝説と判断しています。
15分説
「15分説」は、東京大学の池谷裕二教授がベネッセと共同で行った学習実験に基づいています。
この研究では、60分連続よりも「15分×3セット」で学習した方が効果が高かったという結果が得られました。
ただし、この結果から「集中力が15分しか続かない」と断定するのは早計です。個人差やタスクの種類によって集中力の持続時間は変わると考えられます。
- 集中力持続時間には個人差あり(10分〜30分程度)
- ポモドーロ・テクニックでは25分が推奨される
- 15分説を否定する報道も存在(参考:ダイヤモンド・オンライン)
結論:15分説は学習方法の一例として参考になるが、「集中力=15分」と断言するのは不正確です。
結論
「8秒説」は信頼性に乏しい都市伝説であり、「15分説」も集中力の絶対値としては適切ではないと考えられます。
実際の集中力持続時間は10〜30分程度が目安であり、個人差や状況に応じて最適なサイクルを探すことが重要です。
そのため、「集中と休憩を15分程度で繰り返す」など、自分に合った集中時間のスタイルを見つけることをおすすめします。
あなたの最適な集中サイクルを見つけ、学習や作業の効率を高めましょう!